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中西医結合和漢薬学について

中医学・西洋医学・日本漢方の3つを融合し、独自の理論を構築したものが「中正医結合和漢方薬学」である。

日本の薬局漢方では法律上、中国にように何千種類とある生薬を自由に使えません。

2008年に開業以来、中医学を中心に漢方の勉強を続け、現代人特有の疾患にどのように対処すべきかを突き詰めてきた。その中で、伝統的な中医学だけでは到底治すことができないことが徐々にわかり、漢方という手法を用いて現代人特有の疾患を治療するためには、中医学・西洋医学、そして日本に伝統的に根付いていた日本漢方の3つを学び、それらを有機的に結合させる必要があることを悟った。

日本の薬局漢方では、法律上、本場の中国のように何千種類とある生薬を自由自裁に使いこなすことができない。 そのためいくら中医学を専門的に学んだところで、中医学を極めることはできないのである。

しかも過去の歴史を振り返ると、歴代の漢方家は中医学の陰陽五行説を「空理空論」と喝破し、それらの理論を捨て去り、『傷寒論雑病論』を原典とする「古方派」という流派を作り、日本漢方として独自に発展した経緯がある。 また現代では、社会システムの変化による新たな病気が次々に誕生している。その疾患に対応するためには、 中医学や日本漢方の知識のみならず、西洋医学の知識がおのずと必要になる。
すなわち我々薬局漢方家が、薬剤師という職能で許された範囲内で真の漢方療法を行おうとするならば、それぞれを別々に学んでも意味がなく、それらを融合させることが必要不可欠となる。

廣田漢方堂薬局の使命は、「漢方で人を治す」こと以外にない。

その目的を達成するために、何千、何万冊の専門書を読みこみ、「人とは何か?」を理解し、漢方療法を実践する上で最も大切な「症状とその原因をつなぐ病因病理の構築」ができるように日々研鑽してきた努力は人一倍行ってきた自信がある。
それらの中で得た知識や経験を元に、中医学・西洋医学・日本漢方の3つを融合し、独自の理論を構築したのである。それが「中正医結合和漢薬学」である。

中正医結合和漢方薬学が必要である理由

中医学に基づく「弁証」は可能であっても「論治」が不可能であり、薬系漢方では、中医学と日本漢方を融合させた独自の理論を展開することが必然的に求められる。

漢方薬局業界では、「現代中医学って素晴らしい!」と中医学を無条件に受け入れている風潮があるが、 そもそも現代中医学というのは何を意味しているのだろうか?
陰陽五行学説や臓腑経絡学に基づき、疾病の診断を弁証論治に基づいて行えば現代中医学なのだろうか? 私は、日々の相談の中で常に意識をおいていることがある。
それは漢方相談の際に使用している中医学理論は、相談者の実体とはかけ離れたものになる恐れを常にはらんでいるということだ。
中医学理論は非常に便利であり、自分たちが都合のいいように何とでも解釈できる抽象的な部分が多分にあることを忘れてはいけない。
便利であるがゆえに、自分の都合のいいように何とでも解釈できるという危うさがあるのである。
中医学理論にて相談を行う際には、実態を的確に捉えるべく正確に運用することが求められる。

当店における漢方相談の根底は中医学理論にあり、中医学派であることは間違いない。

しかし、そもそも漢方薬局・薬店では純粋な現代中医学を実践するのは不可能である。
現代中医学による治療では、証に従って、各生薬の薬効や性質を考え、種々薬対を上手に組み合わせて1つの方剤を作っていくが、漢方薬局・薬店では、エキス剤であれ、煎じ薬であれ、法律による規制により自由自在に生薬を組み合わせることが許されていない現実がある。
つまり中医学理論に基づいて弁証はできたとしても、その先の論治においては相談者にとって最適な生薬の組み合わせを行うことができないのだ。

その制約のため、漢方薬局・薬店では、古方派と同様に現在、許可販売されている既存の漢方製剤を患者の状態を合わせていくという「方証相対」「随証治療」を実践せざるを得ない。
つまり、我々漢方薬局・薬店の漢方療法では、「論治」の部分においては古方派に近い処方運用となる。 これらの事実から、漢方薬局・薬店における漢方相談においては、純粋な中医学理論に基づく「弁証」は可能であっても「論治」が不可能であり、医師系漢方とは違った形での漢方を実践しなければならなくなる。このような事情から、薬系漢方では中医学と日本漢方を融合させた独自の理論を展開することが必然的に求められる。

疾患を治そうとした場合、どれだけクリエイティブな発想ができるか、その着想の根拠、理論、実践をいかに融合させていくか、既存の書籍が記す内容を臨床で使いこなせるようにするためには、常に実態に沿ったイマジネーションを大切にしなければならない。
しかもそれらが言葉遊びに陥らないように細心の注意を払い、すべてを有機的に結合させるためには、多大なるエネルギーを要する。

そのため、1日で受け入れることのできる相談者の人数にはおのずと限界が出てくる。

人体の機能・構造を正確に捉えようとするのであれば、中医学理論だけに拘るのではなく、西洋医学とを融合させ、 中西医結合によってリアリティのある漢方療法を実践することを心がけなければならない。
真に標準治療で治らないような疾患に対し、漢方療法を行おうとするのであれば、独自の中医学基礎理論の構築が必然的に求められる。 それが「中西医結合和漢薬学」理論であり、当店における漢方相談の臨床土台なのである。

中正医結合和漢方薬学による漢方治療

各人によって病因が大きく異なり、複雑化している中で、漢方療法を実践する場合、「病名漢方」による治療ではすぐに限界が訪れる。 薬系漢方では、法律上の制約から中医学のみで対応することは非常に難しい。そのため必然的に中医学と日本漢方の立場から、疾患の根本原因を明らかにし、そこに西洋医学的な生理・解剖・病理・薬学の知識を上手に反映させることによって、効率の良い漢方療法を行うしか、病に立ち向かうことができないと考えている。

具体的には、疾病を引き起こしている原因は1つではなく、複数に及んでいることが多い。 そのため、初回相談から7~14日単位で漢方相談を繰り返しながら、使用した漢方薬の効果および反応を確認し、徐々に病因が潜んでいる病位を特定する必要がある。 その際には、主訴のみならず全体的な体調・二便の状態・体力などの問診内容や舌診・脈診など、あらゆる情報を包括して適切に判断していく必要がある。

また症状が増悪する条件、緩解する条件(たとえば季節による変化、時間による変化、気候による変化、食事、運動、入浴、環境、寒暖差、精神的ストレスなど)、を詳細に分析し、それらがパターン化できるのか否か、症状の変化の波の大きさ・程度などから、気血津液の流通障害の比重を見極めていき、病因の改善とともに理気・活血・利湿、もしくは補気・補血・滋陰などを組み合わせていき、最終的に五臓六腑およびそれらが帰属する経絡の気血津液の循環を調えることによって改善を目指していく。

病因の根本原因が改善できれば、症状の変化の波は小さくなり比較的安定するため、そこから徐々に漢方相談の期間を長く(14日~28日)し、さらなる安定を図っていく。最終的には、漢方薬の調節ができるようにアドバイスしていきながら自分自身で自己調節できるようにする。

食養生について

当店では、実際に様々な食養生を自ら実践したが、徹底した食養生が数か月にも及ぶと、そのストレスは尋常ではなくなる。それくらい食養生は大変なのである。主訴を治療するための養生自体がストレスとなり、それが反って症状の悪化を招くこともあるので、これらの養生は、きちんと行うべき時と緩めるときを上手に活用して行うべきである。

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